日本語研修最終日にスピーチを実施しました!(2019/10/30)

こんにちは、ルネサンス日本語学院の大島です。

先日、あるクライアント様の日本語研修が終了しました。
バングラディッシュから来日した7名の学習者、2ヶ月間の集中研修です。
彼らは20代と若いですが、先々管理部門に就くことを期待されており熱心に取り組んで
いました。一方で、ほとんどの学習者が初の外国経験で期待と共に不安も抱いていたようです。

最終日のメニューに「学習者によるスピーチ」があります。
これは配属先の上司らに向けて「研修の振り返り」や「今後の抱負」を発表するもので、私たちルネサンス日本語学院のスタッフもオーディエンスとして参加してきました。

まず、学習者は発表会に向けて台本を作成します。
正しい文章になるまで教師から厳しいチェックが入り、学習者にとっては一苦労です。これも大事な研修ですね。
しかも、ひとり3~5分もの発表時間!日本の新入社員研修でも最終日のスピーチは定番ですが、それを外国語でやるわけですから難易度は相当高いのではないでしょうか。

驚いたのは、全員が台本を読むのではなく長いスピーチを暗記していたこと。
そして感情を乗せてスピーチができる学習者もいたことです。
もちろん、助詞の使い方が不十分だったり言葉に詰まったりすることもありますが、内容がわからないということは一切ありませんでした。

スピーチの内容は、
「来日前は心配だった」
「国外に出たのは、この来日が初めてです」
「国に残してきた家族に会いたくなります」
といった来日への不安、

「日本では道がきれいで、電車も時間通りにくることに驚いた」
「ゴミを分けて捨てる習慣がバングラディッシュにはないので驚いた」
「駅での人の多さに驚いた」
など文化の違いに驚く様子、

「ハラールの飲食店が少ないので苦労した」
「はじめの1週間は生活のすべてが大変だった」
「大きな台風が2つもきて電気がつかなくなった」
など苦労したこと、

「会社の上司がいつも声をかけてくれて、たくさんお世話になった」
「先生が日本語の間違いを細かく教えてくれてありがたかった」
「◯◯分野の専門家になって会社に貢献したい」
など感謝や今後の抱負を一生懸命スピーチしていました。

日本人にとっては(飲食店などで)働く外国人を見かけることがすでに日常化しています。
しかし、本人たちにとっては大きなチャレンジであり、同時に苦労も伴うものなんだと再認識しました。
迎え入れる側がそれを正しく理解することも大切ですね。

スピーチでは、クライアント様(所属企業)のサポートに対しての感謝も厚く語られており、学習者の頑張りだけでなく企業側も細心のフォローをしていたことで信頼関係が構築されている様子がわかりました。

研修後、彼らに日本語で話しかけてみましたが、緊張しながらも嬉しそうに話してくれる姿が印象的でした。
これから北海道や東京、大阪など各地に配属される彼らですが頑張って欲しいと心から思います。

→ルネサンス日本語学院の法人向け日本語研修はこちら