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日本語に関する検定・テストの中で、特にビジネスシーンでのコミュニケーションを評価するBJTビジネス日本語能力テスト。
日常会話とビジネスでは気をつけるべき点は大きく異なるため、日常会話が日本語でできてもビジネス会話ができるとは限りません。
そのため、多くの企業ではこのテストも日本語運用能力を判断する材料にしているのが実情です。
この記事では、BJTビジネス日本語能力テストについてその基本情報・詳細や日本語能力試験(JLPT)との違いについて解説します。
企業の人事担当・研修担当で、日本語を母語としない方の採用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:外国人社員のコミュニケーション能力を測る日本語能力試験とは
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目次
「BJTビジネス日本語能力テスト」とは、英語では「Business Japanese Proficiency Test」といい、日本語が母語でない外国のビジネスパーソンや学生を主な対象とする日本語の試験です。
1986年の認定開始当初は日本貿易振興機構(JETRO)が実施していましたが、2009年からは日本漢字能力検定協会が主催しています。
2017年からはCBT(Computer Based Test)方式になり、日本国内では約20会場、海外では中国・韓国・タイなど東南アジア11カ国・地域の約40会場で受験可能です。
「BJTビジネス日本語能力テスト」とよく比較されるものに、「日本語能力試験(JLPT)」があります。
まず、「日本語能力試験(JLPT)」から見ていきましょう。
この試験は、国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営している試験で、日常的な場面での「読む力」「聞く力」を測定する試験です。
日本語初学者(ほぼ話せないレベル)を対象にしたものがN5。そこからN1まで5段階より自分のレベルに合った級を受験します。
一方、「BJTビジネス日本語能力テスト」とは、名称のとおりビジネスの現場で使われる日本語のコミュニケーション能力を測定・評価する試験です。
そのため、取り上げられるテーマは仕事の現場でよく使われる日本語が中心で、かつ仕事をする上で求められる複雑な情報理解・情報処理能力も同時に見られます。
どちらも日本語能力を見る上では有名な試験ですが、日本で就職して仕事をしたいと考えると、「BJTビジネス日本語能力テスト」の受験を考えたほうがより実践的といえるでしょう。
JLPTの詳しいテストの内容は以下の記事にまとめています。
こちらのテスト内容を具体的に知りたい方はぜひご一読ください。
関連記事「外国人社員のコミュニケーション能力を測る日本語能力試験とは」
BJTビジネス日本語能力テストでは、満点を800点として、スコア別にJ5~J1+の6段階で評価されます。
評価・スコア・日本語スキルの指標は、下記のとおりです。
評価 | JLPT | スコア | 指標 |
J5 | N5 | 0~199点 | 日本語でビジネスコミュニケーションをほとんど取れない |
J4 | N4 | 200~319点 | 限定的なビジネスシーンにおいて、日本語で最低限のコミュニケーションを取れる |
J3 | N3 | 320~419点 | 限定的なビジネスシーンにおいて、日本語である程度のコミュニケーションを取れる |
J2 | N2 | 420~529点 | 限定的なビジネスシーンにおいて、日本語で適切なコミュニケーションを取れる |
J1 | N2~N1 | 530~599点 | 幅広いビジネスシーンにおいて、日本語で適切なコミュニケーションを取れる |
J1+ | N1 | 600~800点 | どのようなビジネスシーンでも、日本語で十分なコミュニケーションを取れる |
日本語能力試験(JLPT)との相関性も高く、上記の表のとおりにほぼ当てはまるとされています。
ただ、日常会話とビジネスコミュニケーションは違います。
日本語能力試験(JLPT)で「N1」に合格していても、ビジネスシーンをわかっていなければスコアが低くなることもあり得るので注意が必要です。
「BJTビジネス日本語能力テスト」は、合格・不合格のないスコア制の試験です。
級制度ではないので、受験するごとに評価がわかります。
試験はほぼ毎日受験でき、スコアは受験当日に確認できることもその特徴です。
「BJTビジネス日本語能力テスト」で評価を取得することで、日本での就職・転職活動で有利になります。
スコアを見るとおよそのスキルが判断できるので、ミスマッチの防止にもつながるでしょう。
「BJTビジネス日本語能力テスト」は、ビジネスにおける日本語能力がわかる指標として注目されている試験です。
また、法務省入国管理局でも下記の証明基準として認められています。
さまざまな場面で証明書類となります。
就職に求められる日本語力(JLPT)の目安は、最低でもN2。多くの外国人留学生はN1を持っています。
「BJTビジネス日本語能力テスト」では、J2・J1・J1+相当です。
数字が小さくなればなるほど高い日本語の理解度が求められます。
BJTビジネス日本語能力テストの試験内容は、3つのパートにわかれます。
聞き取り問題からはじまります。
場面の写真と読まれる音声から、適切な文を選択する問題です。
セクションは3つ。
次は、聞き取りと読み取りのテストです。
まずは、場面の写真と話し合いの音声が流されます。
その後に流れる質問に適した回答を選択する形式です。
セクションは3つ。
30分の試験時間で行われます。
最後は読み取りのテストです。
文内の穴あき部分に入る、適切な文・単語を4択で選びます。
会話文・ビジネス文書などが出題されるので、前後の文脈理解も求められる問題です。
セクションは3つ。
30分の試験時間で行われます。
下記7つの能力を見られます。
日本語に関する知識がある前提で、何かを指示されて実行する、説明を聞いて何かを判断する、相手の出方を見ながら交渉するなどビジネスシーンでの対応能力を見られるわけです。
複雑になればなるほどスコアレベルも高くなるよう設計されているので、基本的な内容をしっかりと把握して、なおかつ応用的な内容をできるようにする必要があります。
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いかがでしたでしょうか。
この記事では、「BJTビジネス日本語能力テスト」について、その基本情報・試験内容、レベルの目安などを紹介しました。
本試験はビジネスに特化しており、ビジネスにおけるコミュニケーション能力が図られる試験です。
スコアが高くなればなるほど、レベルの高い仕事も任せられるようになったり、日本語能力の証明になったりするので、研修の際に受験を促してみるのもいいかもしれませんね。
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