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市場のグローバル化、また国内の人材不足などの影響などから、近年では外国人人材を積極的に採用する企業が多く見られるようになりました。
外国人人材を採用するにあたり、大きな課題の一つとして挙げられるのが言語スキルです。面接ではある程度コミュニケーションが取れていたものの、いざ入社してみると、自社が求める水準には至っていなかった、という場合もあります。
解決策はさまざま挙げられますが、日本語研修を行って、日本語スキルの向上や日本ならではの文化・商習慣の理解に繋げるという方法があります。社内で独自に日本語研修を行うこともできますが、学習効率という面では外部の専門家に委託したほうが、メリットが大きい場合もあります。
今回は、日本語研修を外部に委託する場合の流れや、各フェーズでの重要なポイントについて解説いたします。これから外国人人材を採用したい、あるいは外国人社員の日本語スキルを上げたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
外国人社員の日本語スキルを向上させるには日本語学習サービスがおすすめです。
サービスを深く理解されたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
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研修の実施が決まったら、内容を人事だけで決めてしまうのではなく、外国人社員が働く現場の上司とコミュニケーションを取り、日本語研修の目標・ゴール設定を行います。併せて、研修業務に支障のない時間や時期をヒアリングしておきます。
この段階で、日本語研修の対象となる外国人社員とも面談を行い、研修の意義や目的について丁寧に説明します。
具体的なビジョンが見えてきた段階で、実際に研修を行う時期や時間帯、予算について検討していきます。
日本語研修機関は、その企業にフィットしたコースデザイン・研修スタイルを提示してきます。ここで改めて、自社が求める内容であるかどうか、研修機関の実績は十分か、といった点を確認します。また、研修がどこで行われるのか、対面かオンラインかなど、実際の研修形態についてもチェックしておきましょう。
条件がマッチしていれば、いよいよ依頼先の決定、契約の締結です。社内で研修を行う場合は、この時点で適切な学習場所・環境を整えておきましょう。
一つは、研修内容の把握です。同時に、受講している外国人社員の様子なども、研修機関と共有できるとよいでしょう。
また、研修の質を向上させるためにも、研修を担当している日本語教師、受講者と定期的にコミュニケーションをとっておくことが望ましいです。これにより、万が一課題やトラブルが生じた場合にも介入しやすくなり、スムーズな解決が図れます。
併せて、受講者本人へ対する研修のフィードバックやアドバイスを求め、今後の学習に繋げます。研修機関によっては、企業に対してのフォローアップを受けてくれるところもありますので、日本語研修や外国人社員の雇用に関して課題感がある場合は、同時に相談するのもよいかもしれません。
また、担当者をはっきりさせておくことは、その社員を孤立させない、という目的もあります。外国人雇用・研修に関する課題感の把握、悩みを全体で共有することで、組織が一丸となって解決を目指すことができます。
研修の成果が業務に繋がる、資格試験を目標にしているなど、会社によって研修の目的はさまざまでしょう。外国人社員のモチベーションにも関わることですので、慎重かつ密なコミュニケーションが求められます。
ただし、業務内容の中に、特許や知財など、会社として守るべき情報が含まれている場合は注意が必要です。伝える範囲をあらかじめ決めておくか、NDA契約を締結した上で見積もりを取るなどし、安易に情報が流出しないよう気をつけましょう。
しかし、企業の日本語研修の適性がない機関の場合、企業側が目標とするレベルに及ばない、ちぐはぐなカリキュラムを提示してくることがあります。見積もりを取った段階で不自然さや違和感が拭いきれない場合は、実績や講師の質などを再確認しましょう。
例としては、何らかの事情で、研修スケジュールを大幅に変更しなければならないなどの環境的な問題のほか、内容が簡単すぎる人とついていけない人が出てくるといった、受講者のスキル差による課題などが考えられます。
どの研修機関にも共通して言えるのは、派遣する日本語教師の人件費、カリキュラムの策定、教材選定のコスト、研修実施中の管理コストなどがかかっているということです。これらを踏まえると、1時間あたり4,000~10,000円程度が目安になります。公的機関のほうが比較的リーズナブルで、民間は比較的高額な傾向にあります。
また、受講する外国人社員の人数や、クラス編成によっても費用は変動します。ただし、研修機関によっては「○人まで同額」といった金額設定を行っているところもありますので、見積もりを取った際にきちんと確認しておくことが大切です。
最終的に、研修費用の総額は「1時間あたりの金額×総時間」で決まります。総額のみを提示された場合は、内訳を見せてもらってもよいでしょう。不必要な部分は削ってもらうのも一つの方法です。
官民問わず、日本語研修機関の数は非常に多くありますが、選定のコツやポイントを押さえておくことで、自社にマッチした研修機関を見つけることができます。
また、日本語研修を成功に導くためには、社内での情報共有や、研修を受講する外国人社員本人、現場の上司との密接なコミュニケーションも重要です。以降の語学習得や、組織全体の働きやすさにも関わってきますので、都度状況把握をしておくことが大切です。
プロの専門機関だからと任せがちになってしまうことが多いですが、自社でしっかりと手綱を握り、主体的に研修に関わっていきましょう。
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